入職して12年が経ち、ご入居者から多くの事を学ぶ事ができたと感じています。例えば、認知症を患った方はそれまで何を大切にして生きてこられたのかが、症状に色濃く現れる事があります。その方を見ていると、どのような生活背景を生きてこられ、どんな接し方をすれば余生を楽しんで頂けるのだろうか等と日々考えさせられます。気難しいご入居者に対し誠心誠意対応する事で、頑なな表情の向こうにある苦難や寂しさ、純粋さに触れる事ができ、人の心の深さを知る事もあります。命に関わる現場であるからこそ、人生において本当に大切な物は何か、人生観や死生観、家族に対する捉え方などを考えさせられます。

これらが、介護士としてだけでなく、一人の人間としての成長を促し人生を豊かにしてくれる、他の職業では決して味わえないやりがいです。このような素敵な仕事に携われることに誇りを持ち、今後もご入居者に寄り添えるよう仕事をしていきたいです。